展示会ブースの小間位置 最適な場所の選び方
展示会でブースを出展する際に
- 集客に有利な小間位置(ブースの場所)を知りたい
- どうしたら有利な小間位置(ブースの場所)を取ることが出来るのか、その方法を知りたい
という方に向けて、この記事を書きました。
結論をいうと「主要道路沿い」「交差点の角地」「出入り口付近」「大規模ブース付近」が一般的には集客力が高いと言われています。
また、有利な小間位置の取り方は早い者勝ちが一般的です。
しかし、これらの場所は人気が高いため、確保するのが難しいことがあります。
また、これらの場所が多少、有利なだけであって、展示会の成功が保証されるわけではありません。
それでも、何も知らずに場所を選ぶよりも、基本的な知識を持っておくことで、有利に場所を選び抑えることができます。
1:小間位置とは?
2:有利な小間位置の条件
3:有利な小間位置を取る際の優先順位
4:成功事例から学ぶ、集客しやすい小間位置
5:有利な小間位置を取る方法
本記事は展示会業界歴20年以上のスズヤ代表の鈴木が上記の内容を解説します。
この記事を読めば、展示会ブースの最適な小間位置がわかり、集客に有利な小間位置を確保できるようになるでしょう。
そして、さらに多くの来場者を引きつけることができるようになります。
成功する展示会出展方法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
小間位置とは?
展示会ブースの「小間位置」とは、展示会場内で特定のブースが配置されている場所や位置のことを指します。
「小間」は展示会におけるブース(展示スペース)の単位を意味し、「位置」はそのブースが会場のどこに配置されているかを表します。
展示会では通常、会場全体が複数の小間に分割され、それぞれの小間に出展者が自社の商品やサービスを展示します。
小間位置は、来場者がブースを見つけやすくするために重要で、通常、展示会の案内図やパンフレットに記載されています。
出展者にとっては、目立つ場所や来場者が多く通る位置にブースを配置することが、展示効果を高めるために重要です。
有利な小間位置の条件
次に有利な小間位置の条件について解説します。
交差点の角地
角地のブースにはいくつかのメリットがあります。
まず、角地は2つの通路に面しているため、来場者に対して視認性が高く、目に留まりやすい場所です。
これにより、ブースの露出が増え、より多くの来場者にアプローチする機会が広がります。
また、角地は通路からのアクセスが2方向にあるため、来場者が自然にブースに立ち寄りやすくなります。
これにより、ブースの前に滞留する来場者の数が増え、展示内容に対する関心を引きやすくなります。
さらに、角地のブースはレイアウトに柔軟性があり、ブースデザインやディスプレイの工夫がしやすいというメリットもあります。
例えば、両方向に対して異なる展示やプロモーションを展開することで、異なる来場者層にアプローチすることが可能です。
そして、角地のブースは展示会場内で目立ちやすい場所であるため、来場者に対して強い印象を残しやすく、ブースの認知度やブランドの印象を高める効果が期待できます。
角地の小間は、展示会全体の中で比較的多く用意されているため、確保しやすいです。
しかし、展示会によっては、角地を選ぶと追加料金が発生する場合があります。
主要通路沿い
主要道路沿いのブースにはいくつかのメリットがあります。
まず、主要道路沿いは展示会場内で最も多くの来場者が通行するエリアの一つであり、ブースが自然と多くの人の目に触れる場所になります。
これにより、来場者がブースに立ち寄る可能性が高まり、集客効果が期待できます。
さらに、主要道路沿いにブースを配置することで、展示内容やプロモーションがより多くの来場者に伝わりやすくなり、ブランドの認知度向上にも寄与します。
特に、視認性の高いサインやディスプレイを活用することで、遠くからでも目立ちやすく、多くの来場者を引きつけることができます。
また、主要道路沿いは通路が広く設計されていることが多いため、ブースの前で立ち止まるスペースが十分にあり、来場者がゆっくりと展示を見たり、スタッフと話をしたりする時間を確保しやすいというメリットもあります。
最後に、主要道路沿いのブースは、展示会の主要な流れの中に位置しているため、展示全体のストーリーやメッセージを来場者に伝えやすい位置でもあります。
また主要通路沿いのブースにもいくつかのデメリットがあります。
まず、主要通路沿いは目立つ分、競争が激しいという点です。
多くの企業がこのエリアを狙うため、他のブースと差別化する工夫が求められます。
また、通路沿いに人が多く集まることで、混雑してしまい、ブースに立ち寄らずに通り過ぎてしまう可能性もあります。
さらに、目立つ位置にあるため、展示内容や接客の質に対する期待が高く、十分な準備が必要です。
準備不足や質の低い展示だと、かえって企業イメージにマイナスの影響を与えてしまうリスクもあります。
主要通路沿いは競争は激しいですが人通りは多いので、ある意味チャンスとも言える位置です。
大規模ブースの近く
大規模ブース付近にはいくつかのメリットがあります。
まず、大規模ブースは多くの来場者を引き寄せるため、その周辺に自然と人の流れが生まれます。
この流れに乗ることで、自分のブースにも多くの人が立ち寄りやすくなります。
特に、来場者が大規模ブースを見終わった後、次に何を見るかを考える際に、近くのブースが目に入りやすくなります。
また、大規模ブース付近は展示会の目玉エリアであることが多く、来場者の注目度が高いエリアに位置するため、見込み客の獲得に有利です。
さらに、大規模ブースが関連するテーマや業界のトレンドを示している場合、その周辺に位置することで、自社の製品やサービスがそのトレンドと関連しているという印象を与えやすくなります。
最後に、大規模ブースに集まる人々は、特定の興味やニーズを持っている可能性が高いため、同じ業界やテーマに関する製品やサービスを提供している場合、質の高いターゲット層にリーチできるというメリットもあります。
大規模ブース付近にもいくつかのデメリットがあります。
まず、大規模ブースは多くの来場者を引き寄せますが、その分、周囲が混雑しやすくなります。
混雑により、ブースに立ち寄る前に来場者が疲れてしまったり、他のブースを見る余裕がなくなったりする可能性があります。
また、大規模ブースの派手な展示や強力なプロモーションに圧倒されてしまい、自分のブースが目立たなくなるリスクもあります。
特に、同じカテゴリーの商品やサービスを扱っている場合、大規模ブースと比較されてしまい、相対的に見劣りすることもあるかもしれません。
さらに、大規模ブースが多くの来場者を集めているため、その周辺にいる来場者はそのブースに集中しがちで、自分のブースに注意を向けてもらうのが難しくなることがあります。
『コバンザメ商法』という言葉があり、あまり良いイメージを持たれないこともありますが、大規模ブースが集客した流れに便乗することで、非常に高いコストパフォーマンスを得られるとも言えます。
展示会場の入口付近
展示会場の出入り口付近にはいくつかのメリットがあります。
まず、出入り口付近は来場者が最初に通る場所であるため、ブースが最初に目に留まりやすく、強い第一印象を与えることができます。
展示会が始まると、ほとんどの来場者がこのエリアを通過するため、自然に多くの人々にアプローチできるというメリットがあります。
また、出入り口付近に位置することで、来場者が会場に入ってすぐに情報を得られる場所として機能しやすく、来場者の最初の興味を引く可能性が高まります。
特に、インパクトのあるディスプレイやキャッチーなメッセージを使用することで、来場者をブースに引き込むことができます。
さらに、展示会の終わりに出入り口付近を通る来場者に対しても、最後のアピールをするチャンスがあり、再度注目を集めることができます。出入り口付近は、多くの来場者に触れる機会が多い場所であるため、効果的な位置取りとなりやすいです。
出入り口が複数ある会場もありますが、その場合でも結果として人目に触れる機会が多いため有利な場所に変わりありません。
しかし、出入り口付近のブースにもいくつかのデメリットがあります。
まず、出入り口付近は、来場者が会場に入ってすぐの場所であるため、まだ展示会全体の様子を把握していない状態で通り過ぎてしまうことが多いです。
来場者が他のブースを見ようと急いで通り過ぎるため、ブースに立ち寄る前に視線が散ってしまう可能性があります。
また、出入り口付近は混雑しやすく、人の流れが速いため、ブースに留まる時間が短くなりがちです。
さらに、来場者が疲れて帰り始める際には、出入り口付近のブースは見逃されやすいというデメリットもあります。
展示会場の入口付近は、多くの来場者が通過するため、最も人目に触れやすい場所です。
入口から近い場所にブースを設置することで、来場者の最初の注目を集めることができます。
有利な小間位置を取る際の優先順位
上記で述べた有利な小間位置の条件の中には、複数の条件が重なる場所もあります。
例えば、主要道路沿いの角地や、大規模ブース付近の角地に位置する場所などです。
条件は多いほど有利ですが、その中でも優先順位を付けるとしたら以下のようになります。
- 交差点の角地
- 主要道路沿い
- 大規模ブース付近
- 展示会場の出入り口付近
これらの順位を付ける理由は、それぞれの条件が来場者の流れや目に留まる確率に大きく影響するからです。
まず、交差点の角地は来場者の目につきやすく、複数の方向からのアクセスが可能なため、特に効果的です。
主要道路沿いは多くの来場者が通行するため、目に留まる機会が多く、ブースの認知度を高めるのに有利です。
また、大規模ブース付近では、そのブースに集まる人々の流れに乗って、多くの来場者が自然に周辺のブースにも足を運びます。
そして、展示会場の出入り口付近は、来場者が最初に目にする場所であり、印象に残りやすいことから、特に重要です。
角地は比較的取りやすいのでまずは抑えておきたい条件NO1です。
成功事例から学ぶ、集客しやすい小間位置
以下に、実際の展示会で有利なブース位置に配置された企業の成功例を紹介します。
成功例1: 展示会場の入口付近
A社は、展示会場の入口すぐの場所にブースを設置しました。この戦略により、来場者の約70%がブースを訪れ、売上が前年比で30%増加しました。特に、初日の来場者数が多く、初見の印象が非常に強く残る結果となりました。
成功例2: 主要通路沿い
B社は主要通路沿いにブースを配置することで、多くの通行中の人々の目に入りやすくなり、立ち寄りやすくなりました。
展示会全体の来場者数のうち、約50%がブースを訪れ、製品の新規契約が多数成立しました。通路沿いのため、立ち寄る人々が絶えず、常に賑わいがありました。
成功例3:交差点の角地
C社は、会場内の交差点付近(角地)にブースを設けました。
交差点は人の流れが交差するため、多方向から来場者が集まりやすい場所です。
交差点の角地にこの位置にブースを置くことで、視覚的な優位性を持ち、多くの来場者を引き寄せることができます。
この位置により、四方から人が集まり、ブース内が常に混雑していました。
結果として、展示会期間中に多くの名刺交換が行われ、新規取引先の獲得に成功しました。
有利な小間位置を確保する方法
これまで有利な小間位置の条件についてお伝えしましたが、次に、その有利な位置を確保する方法についてご紹介します。
結論から言うと、方法は非常にシンプルで、『早めに申し込む』ことが最も重要です。
多くの展示会では、出展募集が開始されると、先着順で小間位置を予約できます。
例えば、年に一度開催される、ある展示会では開催当日から次回の展示会出展の予約を受け付けることがあり、先着順で場所が確定していきます。
つまり、早く申し込むほど有利な位置を確保できるのです。
もちろん、1年後の予定が不確定な中で、出展を決断するのは難しい企業も多いかもしれません。
しかし、決して安くない出展費用を支払うのであれば、できるだけ有利な場所を確保したいものです。
早めの申し込みが有利な位置を確保するための鍵となります。
まとめ
有利なブース位置を選ぶためには、入口付近、主要通路沿い、交差点の角地など、人の流れが集中する場所にブースを配置することが重要です。
また、これらの有利な条件が複合的に重なると、さらに効果的になります。
例えば、主要通路沿いの交差点角地など、複数の有利な要素が組み合わさった場所は、来場者の注目を集めやすく、ブースの成功に寄与します。
また、有利な小間位置を確保するためには、早めの申し込みが非常に重要です。
多くの展示会では、出展募集が開始されると、先着順で小間位置が決まるため、できるだけ早く手続きを進めることが、理想的な場所を押さえるための鍵となります。
ただし、有利な場所が取れたからといえ出展の成果を保証するものではありません。
展示会場のレイアウトや来場者の動線は、イベントごとに異なるため、最適なブース位置を選ぶ際には、全体的な戦略やターゲットとなる来場者の動向を十分に考慮する必要があります。
次に、実際に出展が決まった後、どのようにして効果的にブースを運営し、集客を最大化するかについて考えていきましょう。
準備段階からの戦略的な計画が、展示会での成功を左右します。
ブースデザイン、プロモーション手法、そしてスタッフの対応など、細部にわたる計画が成功を左右するポイントです。
これらのポイントを押さえて、効果的なブース配置を実現しましょう。
さらに、展示会の成功を最大化するために「展示会の小間サイズの選び方と、狭い小間サイズでも集客するための方法を解説!」という記事もぜひご覧ください。